- チタン素材で製造したサングラスっていいのかな?
- チタンフレームのメガネのメリットとデメリットが知りたい
メタル素材の中には「マグネシウム」や「アルミ」、「金」や「ステンレス」などがありますが、一番利用されているのがチタンです。メガネの理想の素材ともいわれているチタンですが、ホントに良い物なのでしょうか。
そこで今回はチタンフレームでつくるメガネのメリット&デメリットを紹介します。チタンフレームの種類と合わせて参考にしてください。
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チタンフレームとは?
チタンは軽量で不燃性の高い金属材料です。非常にメリットの多い金属で、さまざまな業界で活用されています。メガネ業界もフレームにチタンを活用する機会が増えました。技術の進歩や良好な経済状況により、チタンフレームを選ぶ消費者が増えています。
チタンフレームの5つの種類
主なチタンフレームの5つの種類
- 純チタン
- アルファチタン
- クラットチタン
- ベータチタン
- NT合金
純チタン
純チタンであっても100%チタンであるわけではありません。99%以上がチタンで出来ていることから、極めて不純物が少ないチタンを純チタンと呼んでいます。さまざまなグレードに分類されており、JIS規格では1種~4種の4種類による分類です。
柔らかいのが1種、数字が上がるにつれて硬くなります。メガネフレームで主に使用されているのは1種と2種です。「軽い」「錆びにくい」「アレルギー反応を起こしにくい」「人体に優しい」などの特徴を有しています。
アルファチタン
特性は純チタンに近いです。優れているのは耐熱性、繰り返しの曲げに強く、なかなか折れない特徴を有しています。
クラットチタン
純チタンにニッケルメッキとニッケルクロムが入った素材です。メーカーで表面処理ができるなどの特徴を有しています。
ベータチタン
チタンにバナジウムとアルミを加えた素材です。純チタンよりも強度が弱いですが、曲がっても元に戻るといった弾力性に優れています。フレームの中でも弾力性が求められるテンプルによく使用される素材です。
NT合金
チタンとニッケルの合金で作られた素材です。形状記憶効果が高く、顔へのフィット感が良いことから、スポーツメガネのフレームとして採用されています。ニッケルのアレルギーが気になる人は控えた方が良いですが、チタンが含まれているのでリスクは低いです。
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チタンフレームの6つのメリット
- 軽いので負担が少ない
- 細やかな調整ができる
- デザインがシンプルなので合わせやすい
- 耐久性が高い
- 耐熱性が高い
- アレルギー反応を起こしにくい
軽いので負担が少ない
チタンフレームのメリットといえば軽さです。丈夫なのに軽いのでメガネのフレームに最適といわれています。フワッとする掛け心地なので、一日中装着していても疲れをほとんど感じません。
ココがポイント
- 耳への負担が低い
- 違和感がない
- 鼻パッドの負担が少ない
メガネに慣れていないとフレームが耳に触れる部分が赤くなるなど、痛みを感じることがあります。耳が痛くなるのはフレームの重さも原因のひとつです。チタンフレームならば軽量なので耳への負担が和らぎます。
違和感がないのもメリットです。軽いので掛けている際の違和感がそれほどありません。鼻パッドの負担も少ないので、痛みや跡になる可能性が低くなります。メガネフレームが軽いのはメリットです。
細やかな調整ができる
チタンフレームならば極細のフレームが製作できます。繊細なデザインのフレーム加工も可能です。細やかな調整が顔へのフィット感を高めてくれます。チタンフレームならばデザイン性の高いメガネが可能です。
デザインがシンプルなので合わせやすい
チタンフレームは、シンプルなデザインを演出します。細めのフレームからはシャープなイメージを受けやすいです。さまざまなコーディネートに合わせやすいといったメリットを持っています。
ココがおすすめ
- 流行に左右されにくい
- 飽きがこない
- 相手に信頼感を与える
シンプルなデザインなので、流行に左右されにくく飽きがこないのが特徴です。男女を問わず掛けられます。上品さもあるので、ビジネスシーンにも最適です。長い期間にわたって使用ができます。
耐久性が高い
チタンは耐久性の高い素材なので、加工がしっかりしているメガネを選べば5年以上は使えるのが特徴です。
ココがポイント
- 変形しにくい
- 錆に強い
- 耐食性が高い
チタンは汗や涙に強い素材なので、メガネフレームに最適です。
耐熱性が高い
チタンは耐熱性の高さから、自動車や航空機の部品にも活用されている素材です。溶融点(液状状態に変化する温度)は1668℃、高い温度の場所でも強度を保てます。繰り返しの曲げにも強いです。車の中に長時間放置してもチタンフレームには影響がありません。
アレルギー反応を起こしにくい
チタンはアレルギーが起こりにくい素材です。その特性を活かしインプラントや人工関節といった医療器具の素材としても活用されています。ニッケル合金のメガネフレームでアレルギーを起こした経験がある人には、純チタンフレームがおすすめです。
チタンフレームの3つのデメリット
ココがダメ
- 価格が高い
- デザインのバリエーションが少ない
- 加工が難しい
価格が高い
一番のデメリットは価格の高さです。高いと聞くと「希少なのかな?」と思われるかもしれませんが、チタンの原料である酸化チタンの埋蔵量は豊富といわれています。価格が高い理由は自然界に単体で存在していないことです。
原料の酸化チタンはその名のとおり酸素などの元素と結びついています。純粋なチタンにするためにはチタンのみを取り出さなければいけません。この作業に費用を費やすことから価格に影響を与えています。
チタン原料は豊富ですが、純粋なチタンにするまでの工程に費用がかかるのがデメリットです。しかしメリットの高さから多くの分野で活用をされています。価格以上の使用用途がある人気の素材です。
デザインのバリエーションが少ない
メリットでデザインがシンプルと紹介しましたが、逆に言うとバリエーションが少ないのがデメリットです。知的で洗練された雰囲気をつくるチタンフレームですが、いろいろなデザインの中から選ぶといった素材ではありません。
仕事など、シンプルなメガネで相手に与える印象を変えたいという人には、チタンフレームがおすすめです。ただ、カラーバリエーションやデザインにこだわりたいのならば他のフレームとの比較もしておきましょう。
加工が難しい
チタンは耐久性の高さから加工が難しい素材といわれています。加工の難しさは価格にも影響を与えており、加工時にみられる工具の刃の摩耗が大きいのはデメリットです。耐熱性の高さから加工時に高い熱をこもり続けます。その結果、摩耗し交換頻度が高まるのです。
チタンのメリットでもある「強さ」が、加工時にはデメリットになると言わざるを得えません。変形抵抗や熱伝導率の低さから、加工時の技術力が問われる素材です。チタンの加工には、十分な知識と加工経験が求められます。
まとめ:チタンフレームはメリットの方が高い
チタンフレームはさまざまな業界で利用されている素材です。価格が高いといったデメリットはありますが、永い使用年数を考えればお得なフレームとも言えます。弱いフレームですぐに買い直すよりも、耐久性の高いフレームで長年使用する方が結果的にお得です。
特に金属アレルギーを気にされている人は、チタンフレームを選択しましょう。アレルギー反応が起こりにくいのは魅力的なメリットです。動きが活発な子供にも耐久性の高いチタンフレームをおすすめします。チタンフレームで買い替えの頻度を減らしましょう。